「636」の物語

投稿期間 2005/05/15
スレッド 『もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら』

ついさっき目が覚めた俺が最初にしたことは、自分の目を疑うことだった。
昨夜はいつもどおり自分のベッドで寝たはずだったのだが、目が覚めたときには見たことのないベッドの上にいたからだ。
ワンルームマンションで2階などないはずなのになぜか存在する階段を下りると、今度は自分の正気を疑った。
俺はどこかの旅館に泊まっていたらしい。
そして、店の客らしき人を見て、ここがどこなのかわかった。

ここはDQの世界だ。

上半身裸でツノが生えてる変なマスクを被ってるマッチョなんてどう考えてもDQの荒くれだ。
しかも俺の予想が正しければここはDQ8の世界。
宿屋の主人らしい男、バニー、荒くれ、商人らしき男……今現在俺が目に付く人間はDQ8の人間と同じ。
ある程度の予想が付いたところで俺は、再度2階に上がりベッドにもぐりこんだ。
一体どうして……とか、夢を見てるのかとか、ベッドの中で考えたのはもし戻れなかったらどうしようとかではなかった。
2ちゃんにスレを立てよう。
ただそれだけだった。
――こんな荒唐無稽な話、誰も信じてくれるはずはないだろうな。
――自分では厨房じゃないと思ってる真正の厨房が煽ってきたり、『晒しage』とかうんこのAA貼るかもしれない。
スレを立ててもいないのに不安になる俺がいた。
スレタイはもう決めていた。というか、これしか考えられなかった。



                  『もし目が覚めたら、そこがDQ世界の宿屋だったら』



                                                              END 

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