頭の中がぼーっする。 なんだか色々ありすぎた気がするから。 なんで私、こんな所にいるんだっけ? 寮の自室で眠りについた、あぁ、眠った時もなんだかあやふやだったっけ。 とにかく疲れたな、寝るか…いや寝ているのか? とりあえず…1匹2匹3… 「ピキー!」 「うん…3ピキ~…」 ん?ピキー!っtqあwせdrftgyふじこlp;@ 「ピキー?」 「あぁ、ごめんごめん、サスケ」 ここは(絶対に)DQ6の世界だったんだ…やっぱり夢ではないらしい。 私達は石畳の上に転がっていた、まわりは霧がたっていて、へたに動けばサスケの姿も見えなくなりそうだった。 「サスケ、ちょっとおいで」 見慣れた場所だが、未開の土地だ。 離れたらもう会えないかもしれないと思えたので、とりあえず固まって移動する事にした。 そしてふと思った。この言葉の通じない異国のスライムに何度助けられたのだろう。 この肩の重みに、温もりに、本当に最弱の生き物なのだろうか?そんな疑問がうかんだ。 霧の切れ目から陽射しが差し込む。出口が近い事を私は確信した。 青空が顔を覗かせた。 なかなか清々しい空気だ、さすが車が通っていないだけある。 私の記憶が正しければ南に行って突き当たったら左…また南…うん、とりあえず歩け、私。 少年は荒野を行く。 すまん、聖剣伝説だった。 馬鹿な事を考えつつ、南下を続ける、すると一カ所、雰囲気の違う場所があった。 私は近付くと大地にぽっかりと穴が開いていたのだ。 なかなかの圧巻だった。 そこを覗くと、下にはトルッカの街が見え、その上には雲がゆったりと泳いでいた。 「すごい…サスケ、街が下に見えるよ」 こんなのはなかなか見れないんじゃないの?カメラでも持ってこればよかったと思っていた。 のんきに景色を楽しんでいると、男の人の叫び声がした。 「助けてくれェーーー!」 幻聴ではない、という事はまた私達はあの大地に滑り落ちるんじゃ… 「助けてくれェーーー!」 この野郎、私に感謝しやがれ、私は声のする方へ走った。 「誰かー!」 「今行きますよー!」 当たってくだけろ、くだけちゃいかんが。 注意をしながら大地の穴の周りを見る。 「ここだ、ここだ~!」 叫ぶな、まったく。 「すまんが引っ張り上げてくれんかのぅ」 はいはい。 「それは木の枝じゃ!」 サーセンwwwww 私の力が強かったのか、無事におじさんを助ける事が出来た。 御礼としてシェーナの街まで送ってくれると言って、馬車の荷台に乗せて貰った。 痩せた馬だったが、倒れたりする事なく、夕暮れにはシェーナの街にたどり着いてくれた。 おじさんは御飯を御馳走すると言って、私を招きいれてくれた、結構いい奴じゃないか。 市場に近い緑の屋根の家の扉を開けると、娘さんらしい赤毛の女性がおっさんに抱き付く。 よっぽど心配していたんだな、と思った。 娘さんは私を見るとこういった。 「貴方ね、ライフコッドから来た青い髪の人って!」 なんですと? 娘さん…メイサさんの話によると、ライフコッドから頼りなさそうな青い髪の人間がくると連絡があったらしい。 おっさんも「女なのに関心な奴だ!」とガハガハ笑った、けなされていると見ていいのだろうか。 何はともあれ、冠職人の家で晩餐をする事になった。 見た事のない料理だったが、これがなかなか美味しい。 材料は私達の食べるものとそう変わらないようで、調味料だけが違うようだった。 塩や胡椒はあったものの、醤油はなく、かわりに「ひとしこの実」というのがあった。 なんだか危険な調味料のように見えたが、高級な香辛料らしい。 夜になったら部屋を貸してくれた。 なんていい家族なんだろう…1日くらいしかたっていないのに、なんだか久しぶりにシャワーを浴びた気がした。 明日、ライフコッドへ向けて歩こう、一応冠を届けなくてはいけない…その前に武器も欲しいなぁ…そんな事を考えながらベットの中に体を滑らせた。 そんな今日はヒツジを数える事なく私と1匹は眠りについた。