ぼく「いま、だいじょうぶ?」 ドアをノックしたら、エリーがどうぞと声をかけてきた。 男戦士「おいおい、ひまそうだな。ナナは聖書、おまえはなにをやってたんだ?」 女武闘家「べつになにも。こんな日になにをしろっていうのかしら」 そういわれれば、もっともだ。 男戦士「腕立てふせでもやってりゃあいいじゃないか。腕をなまらせるのは関心できんな」 ぼく「こっちもひまだから何か話さないかなと思ってきたんだ」 ぼくらの後ろから宿屋の店主がきた。朝ごはんの用意ができたらしい。 しかし会話があまりないな。 食事の時間がこんなにしずかでいいのだろうか。 ぼく「エリーってアリアハン出身なの?」 女武闘家「ええそうよ、あなたと同じよね」 いっておくが、エリーとは昨日今日の面識しかない。 女武闘家「いつか世界のために役立ちたいと思ってこの武闘家の道をえらんだの。オルテガ様についていきたくても幼かったから無理で、でも修業を続けてきたわ。あなたとはあまり話せなかったわね、同じ街で生まれたのに」 エリーとぼくは同い年くらいだから、17歳くらいだろう。 男戦士「どうして、ゆきひろと話さなかったんだ?興味なかったか」 女武闘家「話したいとは思ってたけれど、勇者になることを決められてた人よ。でもこうして今は話してるんだからいいじゃない」 ぼく「ぼくはふつうだよ。ふつうに接してくれてよかったんだ」 女武闘家「そう…ね」 オルテガという人は偉大だったんだ。 どんな人だったんだろうか。 2日間の嵐だったがさり、いよいよ冒険の再開となる。