スライムが3匹現れた。まぁあんまり苦労するはずはないと思っていたのだが… もょ「ス、スライムだ。」 タケ「何びびっているねん。さっさとやっちまおう。」 もょ「だ、だめだ。あしがふるえてうごかない。」 タケ「おい!そんなにぶるっている場合やないで。あっ!」 やりとりをしているうちに2匹のスライムがもょもとの両腕にまとわりつき、残りの1匹が腹を目がけて体当たりをしてきた。ぐふっ!とうなるもょもと。 もょ「うっ…ぐ、ぐるじぃ」 タケ「な、何やってるねん。ここままじゃ殺られるで…」 どうやらもょもとがダメージ受けると俺も同様に同じダメージを受けるみたいだ。しかももょもとがこんな状態じゃ確実に死ぬ。 タケ「もょ!俺にやらせてくれ。しばらくこの体を任せろ!」 もょ「し、しかしこわい。」 タケ「馬鹿!このままじゃ俺達は死んでしまうで!」もょ「わ、わかった。」 これで何とか俺の意志でもょもとの体を動かせるようになった。腕にまとわりついたスライムを振り落とさないと剣が振れない。そこでとった行動は、 タケ「てめぇらどきやがれ!」 おたけびをしたせいか右腕にまとわりついたスライムがびっくりして腕から落ちた。これなら剣が振れる。タケ「うぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 さっき落ちたスライムに斬り掛かったらが真っ二つに斬れた。何という馬鹿力なんだよ、この体は。銅の剣が箒みたいに軽い。 これならいける!判断し、次に体当たりをしたスライムに斬り掛かかるとピキーッという断末魔をあげて死んでいった。 残りの1匹は萎縮したせいか逃げていった。 なんとかスライムを蹴散らした。こんなんでまだ死にたくはね~ タケ「なんとか倒したな。」 もょ「タケのおかげだぞ。」 タケ「こんなんじゃ相当やばいで。」 もょ「すまん。」 タケ「気にせんでえ~よ。それよりもょ、もっと自分に自信を持った方がええで。」 もょ「なぜだ?」 タケ「お前は実感してないけど物凄い力を持っているんやで。」 もょ「そうなのか!?」 タケ「おう!素手で熊を倒せるぐらいの力はあるかもな。」 もょ「タケはすででくまをたおしたのか?」 タケ「何言ってんねん!違うがな。」 もょ「やっぱりタケはすごいな!」 タケ「人の話を聞け~!」 ホンマにコイツはホームラン級の馬鹿と言うか純粋というか… タケ「俺が言いたいのは恐怖さえ感じにくい様になったらもょはもっと強くなれるで。」 もょ「しかしそんなほうほうあるのか?」 タケ「あるで。俺がさっきスライムと戦っているとき裂けんだよな?」 もょ「ああ!たしかにさけんだな。」 タケ「実は俺も恐かったんや。」 もょ「うそだろ?」 タケ「厳密に言うと俺も実戦経験は無い。その時はもょも萎縮していたし俺も戸惑っていたんや。」 もょ「…」 タケ「死にたくない。この思いがあったから無我夢中に叫んだんや。そしたら恐怖心が薄れて行動がとれた、って訳やねん。」 もょ「なるほど。それはおれにもつかえるのか?」 タケ「もちろん!これは自分自身を奮い立たせる方法だから。誰でも使えるで。」 もょ「わかった。がんばってみるよ。」 タケ「その意気や!頑張って90ゴールド貯めるで!」 タケ「さっそくスライム2匹がでてきたで。もょ、一人で頑張ってみろよ。」 もょ「よ、ようし。がんばるぞ。」 スライムの1匹がもょもとにとびかかってきた!顔面にクリーンヒット! もょ「い、いてぇ~」 タケ「くっ…ここでびびったらあかん!気合いを入れるんや!」 もょ「わかった!」 もょ「いくぞぉぉぉぉぉ!うおりゃあ!」 もょもとが振った銅の剣がスライムを両断した。 タケ「ええ感じや!この調子やで。もう一頑張りや!」 もょ「おう!」 自信をつけたもょもとはもう一匹のスライムを切り裂いた。 タケ「やれば出来るやん!」 もょ「へへ、ありがとな。」 その時だった。 ちゃ~らちゃちゃちゃ~ん♪ これは…確かレベルアップの効果音だ。 タケ「何か音せえへんかった?」 もょ「おれにはなにもきこえなかったぞ。」 タケ「それなら気にせんでええよ。空耳やったみたい。」 どうやらレベルアップの効果音は俺しか聞こえないみたいだ。 タケ「もょ。少しは強くなったんじゃないか?」 もょ「そうなのか?まったくわからないぞ。」 タケ「強くなったと思うで。最初はまったく戦うことすら出来なかったんだから」 もょ「タケがいうからまちがいないだろうな。」 タケ「おっしゃ。もう少しで革の盾が買える様になるから頑張ろうや!」 もょもとが頑張ってくれた成果もあって順調良くゴールドを貯めることが出来た。予想以上に頼もしい奴だ。 タケ「結構ゴールドが貯まったな。」 もょ「これもタケのおかげだぞ。」 タケ「もょが自信つけてくれたお陰で思ったほど簡単にいったで。」 もょ「ぜんぶで120ゴールドあるな。」 タケ「もょ、ここで問題や。皮の盾が90ゴールド、薬草が16ゴールド、たして幾らになるんや?」 もょ「え~っと…0と6をたして6、9と1をたして10になるから106ゴールドだ。」 タケ「OK!ええ調子や。更につづくで。120ゴールドから106ゴールドを引いたらなんぼになる?」 もょ「120から106は…1のくらが0だから10のくらいからひとつかりて10から6ひいたら4。 かりた10のくらいがひとつへるからそのまま1だ。のこりは14ゴールドだ!」 タケ「良くやったん(つД`)俺は嬉しいで。」 もょ「そうか。よろこんでくれておれもうれしいぞ。」 タケ「そしたら皮の盾と薬草買ってから宿屋に泊まって明日リリザの街に向かうで!」 もょ「わかった。あしたもがんばろうな。タケ。」 タケ「ああ。頑張ろや!」