もょ「おきろ!タケ!」
タケ「ん、んあっ?」
もょ「お、おまえリアちゃんになにをした?」
タケ「いきなりどないしたんや~?こっちは眠いのに。まだ夜明け前やで。」
もょ「おれたちのベッドでリアちゃんがねているぞ。」
タケ「あっ…ああ…それなりの事情があるから説明するわ。まず井戸に連れていってくれ。マジでメッチャ眠いわ。」
もょ「しかたがないな。」
昨日はリアが確かサマルにキッツイ事を言われて凹んでいたんだよな。
リアは事情を話しはしなかったが一部始終を見ていたから大体は説明できる。
もょもとが聞いたら驚きを隠せないだろうが無理もない。しかしわかりしだい話すと約束してしまった以上は嘘はつけない。

タケ「…っと言う訳なんよ。」
もょ「そうなのか。しばらくはしらないふりをしていたほうがいいかもな。」
タケ「そうやねん。もょがどう思うか意見を頼むわ。」
もょ「おれがおもうにはサマルとリアをふたりっきりにさせないことがさいていじょうけんだな。そうでもしないとパーティがバラバラになる。」
タケ「上手くさせるにはそれが最善策やろ。今の所はな。どっちにしても俺らとサマルが一緒におるのがリアに危害を食わさずに済むな。」
もょ「きまりだな。タケ、きょうはたのんだぞ。」
タケ「まかしとけ。」
井戸で顔洗って部屋に戻り、着替えて準備をしている時にリアが目を覚めた。
リア「おはよ~☆もょもとさん。」
タケ「おはよ。行き先が決まったから早く着替えておいで。」
リア「うん!」
少しは元気が出たみたいだ。良かった。
もょ「なにニヤついているんだ?タケ」。
タケ「な、何にもあらへんわ。このドアホ!」
もょ「なにあせっているんだ?おまえ、おんなのこにはやさしいじゃないか。」
タケ「あんまり気にすんなや。それにな、もょ。仲が良い女の子には優しくしないとあかんで。」
もょ「そうなのか。」
もょもとのやつ変に冷やかしやがって。可愛い奴め。 

もょ「しかしきょうはどこにむかうつもりだ?」
タケ「昨日酒場で情報集めた結果、サマルトリアから西にある洞窟に向かう事や。なんでもお宝があるらしいんよ。」
もょ「そうなのか。いくかちはありそうだ。しかしあぶなくなったらいつでもかわるからな。」
タケ「ありがとうな。二人が来たら早速向かう事にするで。」
しばらくした後サマル、リアが来て目的地を話した。
リア「何か面白そうだね!」
サマル 「いいんじゃないかな。もょ。」
タケ「だろ?じゃあそこに向かうぞ!」

道中、モンスター達が襲ってくるのだが、今の俺達にとってはこの近辺では敵無しだった。サマルが鎖鎌で先制攻撃をし、俺やリアがその後に攻撃をするというスタンスになった。
タケ「なかなか調子が良いじゃないか。サマル」。
サマル 「キミが鎖鎌を買ってくれたお陰だよ。」
タケ「リーチ範囲が剣よりも長いから、先に攻撃しやすいみたいだな。」
しばらく歩いていくうちに関所っぽい所が見えた。
リア「あっ!ローラの門だ。」
タケ「へぇ、あれがローラの門なのか。」
もちろん知ったかぶりである。
リア「あの門をくぐるとムーンペタって言う街があるらしいの。」
タケ「なるほどな。それにしてもリアちゃんは物知りだな。」
リア「えへへっ☆ありがと。」
ムーンペタに向かうには関所っぽい所を抜けないと無理みたいだ。
それにしても昨日の出来事が信じられないくらいにサマルとリアが仲が良い。
サマル 「リア、大丈夫かい?」
リア「私は平気よ。頑張ろうね。お兄ちゃん!」
仮面夫婦ではなく仮面兄妹と言うところか。やっぱリアは無理しているかもしれないな。話している間に目的地っぽい場所が見えてきた。
もょ(タケ、あそこのどうくつか?)
タケ(そうみたいやな。)特にこれといったトラブルは無く、洞窟に到着した。 

松明に火を灯火し、俺達は洞窟に入った。

洞窟に入った俺達は探索をしているのだが部屋数?が多くて戸惑った。
道は一本道だが宝箱がある部屋は嬉しいのだが(って言っても手に入れたアイテムは対した物はないのだが)外れだったらちょっと腹が立つ感じだ。

もょ(タケ。ここはほんとうにおたからがあるのか?)
タケ(すまん。ここには凄い宝があるらしいんやけど…)
もょ(おくまですすんでみないとわからないな。)
タケ(ああ。恩にきるわ。それにしてもあの荒くれ共帰ったらヌッコロス!)

敵はバブルスライムやキングコブラ達は対した事は無かったのだがここで嫌な敵が現われた。

ラリホーアントだ。最初はアイアンアントの赤レンジャイか?と思って攻撃したのだが、甘かった。奴は魔法を唱えた。

ラリホー。

やばいッ!効いてしまったみたいだ。このまま眠っては…あれ?なん…で…

俺は寝てしまった。


もょ(タケ!だいじょうぶか?)
タケ(あ、あれ?あの赤いやつは?)
もょ(おれがたおしたよ。)
もょもとが言うには俺だけラリホーをまともに食らいサマル、リアは回避したらしい。もょもとが俺の代わりに行動してくれている訳だ。
タケ(す、すまん…)
もょ(しばらくおれにまかせておけ。)
タケ(しかし、サマルやリアにはバレてないやろな?)
もょ(ああ。ふたりにはごまかしたからな。しんぱいするな。)
ちきしょー腹が立つぜ。あんな赤レンジャイに振り回されるとは…


もょもと、リア、サマルの順番で順調良く進み、最深部まで進んだ。奥には変わった宝箱があったのだが…
リア「ついにお宝がみつかったね!」
もょ「しかしわながあるかもしれないな。ふたりともせんとうじゅんびだけはしておけ。」
サマル 「うん…」
もょもとが宝箱を開けたら銀の鍵を手に入れた。
しかし、意外な事が起きた。緑色のアイアンアント=軍隊アリが集まってきたのだ。数は10匹以上はいる。
どうやら宝箱の中身を取り出したらモンスター共が来る仕掛けの様だ。
サマル 「う…うわぁ…」
リア「もょもとさん!どうしよう!?」
もょ「ちからをあわせてかえりうちにしてやろう!」
もょもとの掛け声で3対10のバトルが開始された。サマルは鎖鎌、リアは魔導士の杖で攻撃したのだが敵は確かに一撃で倒せる。
奴等は応援部隊を呼び出し、逆に数が増えるのだ。
リア「はぁ…はぁ…」
サマル 「こ、これじゃきりがないよ…」
もょ「くそっ…」
三人とも息が上がっている。まして戦闘開始時より倍以上敵が増えているのだ。
三人の戦意が無くなる前に手を打たないとまずい。
宝箱の中身を取り出したために軍隊アリが出てきたと言う事は…
タケ(もょ!聞こえるか。)
もょ(ど、どうしたんだ…?)
タケ(銅の剣を宝箱の中に入れるんや。)
もょ(な、なんだって?そんなことしていみがあるのか?)
タケ(説明している暇はあらへん!早くせえ!)
もょ(わ、わかった。)
もょもとが銅の剣を宝箱の中に置いたら宝箱が勝手にしまった。
タケ(これであいつらが増える事は無いはずや。もょ。体力は大丈夫か?)
もょ(ああ。しかしサマルがかなりやばいな。リアもうごくのがやっとってかんじだ。)
タケ(それならリアに指示して俺達だけでやっちまうか。)
もょ(わかった!)
リアとサマルに休ますように指示をし、残りの軍隊アリを相手にする事にした。

しかし1対20の戦いだ。本当にいけるのだろうか?
もょ「こいっ!」
もょもとの掛け声で斬り始めた。軍隊アリ達も飛び掛かるのだが、常人離れした判断能力には叶わなかった。
面白いほど斬り込んでいった。リアルベルセルクを体感している様だった。

残りは5匹になったのだがさすがにバテてきた。そろそろ交替だな。

タケ(もょ!早く代われ!後は俺がやる。)
もょ(まだだ…)
タケ(何言ってるんや!?)
もょ(タケがいなければおれたちはぜんめつしていた。たよるわけにはいかない!)
タケ(アホ!意地張ってる場合やないやろが。)
もょ(たのむ。ここはおれにまかせてくれ。)
タケ(しゃーないな。もょに任せるわ。絶対に失敗だけはするなよ!)
もょ(サンキュ…)
しかしもょもとが体力的には危ないのは事実。切り返すスピードが落ちている。
さすがに攻撃を受けるようになり、傷口も多くなった。本気でヤバイ。
もょ「はぁ…はぁ…」
ここで意外な奴がフォローしてくれた。サマルだ。
サマル 「大丈夫かい?もょ。」
もょ「サ、サマルはだいじょうぶなのか…?」
サマル 「もょが時間を稼いでくれたお陰で回復できたよ。僕に任せてね。」
サマルは魔法を唱えた。

サマル 「ホイミ。」 

何と傷口が回復したのだ。おまけに疲労が結構マシになっている。
もょ「たすかったよ。ありがとう。」
サマル 「まずは残りの敵達をやっつけないとね。ギラッ!」
サマルがギラを唱えると炎が軍隊アリ達を包み込んだ。焼くつくすまではいかなかったが効果はあったみたいだ。
リア「私も忘れないでね!ギラッ!」
リアがギラを唱えると残りの軍隊アリ達を焼きつくした。魔力はリアの方が強いみたいだ。
もょ「ふたりともさいしょからなぜまほうをつかわなかったんだ?」
サマル 「いやぁ非力な僕やリアでも敵を倒せたからね。安心しきっていたよ。まさか敵がうじゃうじゃでるとは思わなかった。」
リア「もょもとさんが宝箱の罠に気が付かなかったら危なかったね。ありがと、もょもとさん。」
もょ「そんなことないぞ。これはみんながちからをあわせたけっかだぞ。」
サマル 「そうだね。もょ。」
リア「うん。」
洞窟を脱出し、サマルトリアに戻った。
もょ「これからどうする?」
リア「ムーンペタに向かってみようよ!」
サマル 「そうだね。父上にローラの門を開けてもらうように掛け合ってみるよ。」
もょ「わかった。きょうはおれだけやどやにやすむよ。」
サマル 「いいのかい?王族であるキミがそこまでしなくても…」
リア「それに親戚じゃない。遠慮しなくてもいいのに~」
もょ「ちょっとひとりになりたいきぶんなんだ。たのむよ。」
サマル 「無理には言えないね。わかったよ。じゃあまた明日。」
リア「またね、もょもとさん。」
サマルとリアと別れて宿屋に向かった。

部屋に入ったとたんにもょもとが倒れたのだ。
タケ「もょ!しっかりしろや!」
もょ「ああ…すまん…」
タケ「無茶したらあかんやん!なんでや?」
もょ「おまえばかりにはまかせられないからな…」
タケ「アホか。一心同体なんやから協力しあってなんぼやないか。」
もょ「サマルがいったようにタケがいなかったらわなにきがつかなかったんだ。」
タケ「常に冷静になって判断しただけやで。」
もょ「それに…きがつかなかったおれじしんにはらがたつのさ…」
タケ「あのな~自分を責めてもしゃ~ないやん。」
もょ「なぜタケはそのようにいえるのだ?」
タケ「俺が思うには一人一人の長所を活かす事が大事やと思うんよ。」
もょ「ちょうしょを…?」
タケ「ああ。もょは剣術がパーティーの中で一番巧いしサマルは回復呪文、リアは攻撃呪文が得意みたいやからな。」
もょ「タケもつよいじゃないか。」
タケ「多分もょと勝負しても俺が負けるやろ。それなら戦術や状況判断能力を活かすのが俺の役目やと思ってる。だからもっと自分に自信を持った方がええで。」
もょ「はやとちりして…その…わるかった…」
タケ「気にするな。これが適材適所っていうやつや。頼りにしてるで。もょ。今日は特訓をしなくてええからゆっくり休む様にしとき。」
もょ「そうするよ。タケはどうする?」
タケ「俺が代わりに特訓しとくわ。途中で代わったしな。明日は俺に任せておきな。」

もょもとが休み、俺も特訓して休む事にした。今日の特訓には何か手応えがあった。しばらく頑張ってみるか…


もょもと&タケ
Lv.8
HP58
MP 0

装備E.青銅の剣
  E.皮の鎧
  E.鱗の盾
  E.木の帽子
特技
かすみ二段
強撃
はやぶさ斬り(もょもと専用)
チェンジ(眠った時、マヒした時など人格を交替する事ができる。) 

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