くそっ……………

ドルマゲスにコテンパンにやられてイライラしている俺がいた。
圧倒的な力を見せつけられた恐怖と何も出来なかった自分自身に対しての怒りが混沌としていた。
何か落ち着かない……………………

 もょ「タケ、どうしたんだ。何かあったのか?」
 タケ「何でもないで。気にすんな。」
 もょ「そっか…」

もょもとはそれ以上追求してこなかった。俺自身の事で他人を巻き込ませるのは嫌だからな。

 タケ「もょ、サマルに目を光らしてくれへんか。」
 もょ「どうしたんだ?」
 タケ「あいつまたリアちゃんに嫉妬していたからな。今夜何かあるかもしれへん。」
 もょ「なにかこんきょがあるのか?」
 タケ「ああ、ドラゴンの角でリアちゃんが燃えさかる橋を凍らせて何とか橋を渡る事が出来たやんか。
      その時にあのバカから相当妬んでいる雰囲気が感じたからな。」
 もょ「それならきをつけるのだが、サマルをバカよばりするのはよくないぞ。」
 タケ「すまん。ちょっと感情的に話してしまったわい。今後気をつける。」

ちっ……………イライラするわ。マジで。

ムーン「もょもと。夕食の準備出来たみたいよ。リアも帰ってきているから食堂に来て頂戴。」
 もょ「わかった。すぐにいく。」

俺達は食堂に行き、皆で夕食を食べに行く事にした。
ルプガナの名物シーフードピラフが食べれるのだがこれがとても美味しい。
ホタテ貝や海老などプリプリしていて鮮度も良い。
現実世界と食べ物があまり変わらないのが救いだ。

 リア「美味しい!」
ムーン「中々いけるわ。海の幸が特に良いわね。」
 
ムーンとリアは楽しそうに食べている。サマルはあんまり手をつけてないみたいだった。

 もょ「サマル、しょくよくがないのか?」
サマル「うん。ちょっと疲れてね。食欲がわかないんだ。」
 もょ「まぁ、そういうときもあるとおもうけどたべないとげんきがでないぞ。」
サマル「心配かけてごめんね。でも今日は本当に疲れたんだ。先に休ませてもらうよ。」

そう言ってサマルは部屋に戻っていった。

 リア「もょもとさん。お兄ちゃんは一体どうしたの?」
 もょ「サマルはそうとうつかれたらしい。だからさきにやすむみたいだ。」
ムーン「一体何があったのかしら?」
 もょ「わからない。たぶんひとりになりたいきぶんじゃないか?
     とりあえずムーンにはちょっとしたいきさつをはなしておこうか。」

そう言ってもょもとはドラゴンの角での経緯をムーンに説明した。

ムーン「なるほど。もょもとがドルマゲスにやられてしまったわけね。」
 もょ「ああ。あいつはつよすぎる。いまのおれではたちうちできなかった。」
 リア「皆で戦えば何とかなったんじゃないかなぁ?」
ムーン「リア、幾らなんでも鉄の盾を溶かすような魔力を持っている相手では楽観出来ないのだわ。」
 リア「そ、それもそうだったね。ごめんなさい、ムーンさん。」
ムーン「いいのよ。人間誰だってわからない事を間違えるのは当たり前なのよ。これから先どんどん学習していきましょ。」
 リア「うん!」

やはりムーンは人に教えるのが上手だ。パーティーの司令塔はムーンがいいかも――――――な。

 もょ「それにおれがたすかったりゆうはドルマゲスのようすがおかしくなってにげるようにとんでいったんだ。」
ムーン「そうだったの。多分、ドルマゲスは普通の人間じゃないわ。」
 リア「どういうことなの?ムーンさん!?」
ムーン「私の推測ではドルマゲスは普通ではありえない何かの力で呪文を使えるようになったと思うの。」
 もょ「しかしおれはじゅもんをつかえないぞ。」
ムーン「もょもとの場合は理由が分からないけど普通の人間なら基本的な呪文なら誰でも習得できるのよ。
     しかし、空を飛んだり鉄の盾を熔す事ができる呪文はなかなか習得できないのだわ。」
 リア「でも、ムーンさんはベホイミが出来るようになるまでの時間はどれぐらいかかったの?」
ムーン「私の場合は1ヶ月で習得できたけど、普通の人間が習得するとしたら最低3ヶ月以上はかかるみたいわね。
ドルマゲスの場合は何かの力を使いすぎて自分の意思で体を扱えなくなったんじゃない?」

ムーンが呪文の習得に関することを色々話してくれた。頭が痛くなるような内容ばっかりだったが――――――
言い換えたらある意味すごい趣がある内容でもあった。ある意味オタクの区域も入っているけどな。 

 リア「もょもとさん、ムーンさんお願いがあるのだけど…」
 もょ「どうしたんだ?」ムーン「どうしたの?」

 リア「シャールさんを一緒に探して欲しいのだけどダメかな?」
ムーン「シャールさんって?」
 もょ「ムーンをルプガナまでおんぶしてくれたひとのことだ。」
ムーン「それに私を薬で眠らせて落ち着かせてくれた人ね。」
 リア「実はまだ家に帰ってないらしいの。マリンちゃんが私に言っていたの。」
 もょ「う~ん……なにがあったのだろうなあ。」

ムーン「私は協力させてもらうわよ、リア。実際に会ってお礼を言わなきゃね。」

 リア「あ、ありがとう!」

 もょ「もちろんおれもきょうりょくするぞ。シャールさんにたすけてもらったんだからな。」

ムーン「ふふっ…それなら決まりね!」
 リア「しかしどこに行ったかわからないの。」
ムーン「それなら二手に分かれて探すのが今の所ベストみたいだわ。」
 もょ「じゃあおれひとりでいくからムーンとリアちゃんはいっしょにこうどうしてくれ。」
 リア「それはいいのだけどお兄ちゃんはどうするの?」
ムーン「もょもと一人だけじゃ危ないのではないのかしら?」
 もょ「サマルもたまたまちょうしがわるいんだ。むりさせてはだめだろう。」

そう言ってもょもと達は二手に別れて行動をとることにした。 

ムーン「リア、隠れてもょもとの後について行きましょ。」
  リア「また急にどうしたの?」
ムーン「もょもとは私達に話せない秘密があるみたいだわ。」
  リア「そ、そんな…もょもとさんが?」
ムーン「ええ、不可解な事が2回もあったの。私ともょもとがムーンブルグの城に行ったときの事だけど、
     リビングデッドという不死系の怪物がいたのだけど最初は一撃で倒せなかったのよ。」
  リア「もしかして………急に一撃で倒せるようになった…とか?」
ムーン「まさしくその通りよ。彼は急にその怪物を倒せるようになった。怪しいと思わない?」
 リア「たしかに怪しいね…」
ムーン「それにもょもととククールと一対一で戦った時にもょもとが負けそうになったの。」
  リア「ええっ!!ククールさんともょもとさんが戦ったの!?」
ムーン「そ、そんなに驚かなくてもいいじゃない。話は戻すけどもょもとが瀕死で負けそうになったから援護攻撃したのよ。
     私が間に入って二人を止めようとしたら逆にもょもとが反撃にでたのよ。」
 リア「結果はどうなったの?」
ムーン「勿論もょもとが勝ったわ。その後に治療を頼まれたけど………………リアはこの事をどう思う?」
  リア「私は………………それでもいいと思うの。」
ムーン「でも、もょもとが怪しいの点に関してはどう思うの?」
  リア「もょもとさんはもょもとさんだもん。私は気にしてないよ。」
ムーン「貴女らしいわね。私も考えすぎだったのだわ…ごめんね。」

  リア「ううん。ムーンさん。『人生は死ぬまで勉強』でしょ?」
ムーン「…そうね。」

ムーン                           リア
Lv.11                         Lv.12
HP:49/49                      HP:61/61
MP:68/68                      MP:43/43
E魔導師の杖 E旅人の服 E羽帽子       E青銅の剣 Eみかわしの服 E鱗の盾 E羽帽子
攻撃呪文:バギ                    攻撃呪文:ギラ、ヒャド
回復呪文:ベホイミ      補助呪文:スカラ
補助呪文:マヌーサ

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