ムーン達と別れた後、もょもとに上薬草を煎じて貰ったがあまり回復していない。
やはりゼシカの言う通りいきなり上位呪文を唱えると体の負担が大きい。
死なずに済んだのが不思議なくらいだ。

もょ「だいじょうぶか?タケ?」
タケ「すまんのう…少しはマシになったんやけどまだ本調子やないわ。」
もょ「じょうやくそうでもだめなのか!?」
タケ「そうやな。まだ5、6分力が戻ったっていう所やで……全力で動くのはちょっとしんどいかも。」
もょ「そうか…しばらくはおれががんばるよ。」
タケ「最悪の結果を招いてしまったな。サマルやムーン達の関係が修復は不可能レベルまでなったやろ。
   ああ~ やり過ぎてもうた…」
もょ「もうすんだはなしだ。きにするな。ぎゃくにおれはうれしかったぞ。」
タケ「な、なんでやねん?」
もょ「おれのことがほんとうにだいじだとおもってくれたのがすごくかんじたよ。これほどうれしいものはない。
   それにおれがタケのたちばならおなじことしていた。おれ、バカだからうまくいえないけど。」
タケ「ホンマに悪かったな……」
もょ「もうきりかえていこうぜ!!」
タケ「そうやな………話は変わるが現実問題どうするよ?」
もょ「まずはククールたちとごうりゅうしよう。そのほうがまちがいなくさいぜんさくだろう。」

タケ「そうやな。パワーのヤンガス、スピードと回復のククール、魔法のゼシカ、結構バランスも取れているで。」

もょ「じゃあきまりだな!」

俺達が行動を起こそうとした時誰かがやってきた。

もょ「タケ…ここはおれにまかせろ!」
タケ「ヤバくなったらとんずらするのもありやで。気をつけろ!」

戦闘体制に入って構えているとやってきたのがリアだった。

もょ「リ、リアちゃん!?どうしたんだ?」
リア「ま、間に合って良かった~ どうしてもお礼が言いたくて。――――――――タケさんに。」
もょ「しかし…」
リア「お願い!タケさんにお礼が言いたいの!」

真剣な眼差しにもょもとも承諾するしかなかった。

もょ「タケ…リアちゃんがはなしたがっているぞ。」
タケ「わかったで………………………はじめましてやな、リアちゃん。一体どないしたん?」

リア「は、初めましてタケさん………そ、その……助けてくれてありがとう……」

タケ「ええんよ。俺は当然の事しただけやで。それにもょとの約束もあったしな。」
リア「そ、それとごめんなさい!お兄ちゃんやムーンさんがあんな事言うなんて…」
タケ「もう済んだ話やから別に構へんよ。しかしよく抜け出せてここに来れたなぁ。」


リア「お兄ちゃん達とケンカしちゃって居辛くなったの…」
タケ「マジかいな……やっぱやりすぎたんやで!/(^o^)\ナンテコッタイ」
リア「だって………タケさんは……グスッ…助けてくれたんだもん……2回も……」
タケ「お、おいおい!泣く事もあらへんやんか!今回がともかく、以前いつ助けたっけ?」
リア「ラーの鏡を……取りに行ったとき。」
タケ「ああ……あ、あれはもょがやってくれたんやで。俺やないよ。」
リア「ううん…トーマスさんやカタリナさんが私に話してくれたの。その時の状況を――――――――」



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――――――――――――――――
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――――
―



~ ムーンペタ出発前夜 ~

カタリナ「リア様。報告があります。」
  リア「どうしたの?カタリナさん。」
カタリナ「実はもょもと様の事でお話が。」
  リア「もょもとさんの事?」
トーマス「その先からは私から話そう。カタリナ。リア様、結論から言います。もょもと様には別の人格がいます。」
  リア「ええっ!?どう言う事なの?」
トーマス「つまり二重人格です。もょもと様の体内にもう一人分の人間がいるのです。」
  リア「そ、そんな…」
トーマス「確かに信じられない話ですがその御方に私やサマル様、リア様も助けられたのですよ。勿論もょもと様も含まれます。
     その御方の名前はタケと仰っておられました。レオン様と同様、異世界からきた人間らしいのです。」

  リア「そのタケって言う人がもょもとさんの体内にいるわけ?」

トーマス「仰る通りでございます。しかしタケ殿は私達にとって命の恩人なのです。
     もょもと様達が敵の呪文で眠らされた時、タケ殿が代わりに戦ってくださったのです。そこでリア様にお願いがあるのです。」

  リア「お願いって………………私に?」

トーマス「はい。この事実は知っているのは、私達三人のみ。
     もし、王女様やサマル様にこの事実が発覚した場合、もょもと様達と対立するという事がありえるかと思われます。
     仮にその情況が訪れた場合、もょもと様やタケ殿を助けていただきたいのです。」

  リア「で、でも……………」

トーマス「カタリナの報告ではタケ殿は自分を犠牲にしてでも、もょもと様を守る様な御方だと聞いております。
     私もタケ殿が悪人とは思えません。どうかお願いを受け入れて頂けないでしょうか?」

カタリナ「私からもお願いします!リア様!」
  リア「うん………私はもょもとさん達に協力するわ。」
トーマス「ありがとうございます!くれぐれも口外無用でお願い致します!」



リア「って言う事なの。」

タケ「ちっ、あいつら…余計な事言いやがって……ホンマに………」

リア「それにダースドラゴンの時でも私を守ってくれた……」
タケ「あ、あれはたまたまや。気にすることはないで。」
リア「グスッ……グスッ……ごめんなさい…………」

タケ「よしよし、もう泣いたらアカン。可愛い顔が台無しやで。」

リア「うん……」

もょ「くっくっく…………よかったな、タケ。」
タケ「な、何やねんお前……不気味な笑いをしやがって。」
もょ「リアちゃんみたいなりかいしゃがあらわれたのいいことだろ?」
タケ「うっ…………ま、まぁ結果的にはそうなるわな。俺にとっては嬉しい話やで。」


もょ「それならいいじゃないか。それにタケはいじょうにリアちゃんにはやさしいしなw」


タケ「お、おい!ゴルァ!これ以上アホな発言していたらブン殴るで!!」
もょ「ふだんのおかえしだ。それにじぶんじしんをなぐるつもりなのか?すこしおちつけ。」

タケ「…………クソったれ!!俺からおちょくりのスキルをパクりやがって!」

リア「くすくす………もょもとさんとタケさんて凄く仲良しなんだね。」
もょ「そうなのか?タケ、おまえはどうおもう?」
タケ「うーん、何かこの関係が当たり前って感じやからなぁ……仲が良いとか悪いとかあんまり意識はしてへんで。」
もょ「おれもそんなかんじだな。」
リア「へぇー…自然な感じなんだね。話は変わるけどタケさんはどうして私達に力を貸してくれるの?」
タケ「そやなー もょの前やから恥ずかしいけど黙秘権は無さそうやし…………
    俺自身がこの男について行こうと決心したからやな。」

リア「タケさん自身が?」

タケ「うん。最初のもょは頼りねー奴だと思っていたけど、処がドッコイ今はすげえ頼れる奴になったんよ。
   それに赤の他人がイキナリ自分の体内に入ったら気持ち悪いにも拘らず受け入れてくれたのもあるわ。
   話は変わるけど、もょの人生でアカンかった所は良き指導者と仲間に出会えてなかった事やと思う。
   そこで俺が少し教えただけで、有り得ないほど成長しやがったからな。ある意味怖いで。
   今後の成長を見たみたいっていう個人的な事情もあるんやけどね。
   それに命の恩人やしな。俺も2回助けてもらっているんよ。」

リア「どういう時に助けてもらったの?」

タケ「ドルマゲス戦と今のサマル&ムーン戦やな。その時どれほど嬉しかった事やら。
   唯一の友達がかなり協力的にやってくれた御蔭で今が自分があるって感じやね。」

完全にリアのペースに乗せられて話してしまった。『この娘の前では素直に本音で話そうか。』って感じになったのだ。ククールもこれにやられた訳か。
タケ「しかし、まぁ…なんや…そういうこっちゃ。」
これ以上あんまり追求されたくなかったので話を打ち切る事にした。

もょ「し、しかしてれるなぁ…そこまでタケがおもっていたとは…」
タケ「しゃーないやろ!かなり本音トークやで!もうこれ以上ネタはないで!!お客さん!!」
もょ「タケ、おまえがこんなにじぶんのことをはなすのは、はじめてじゃないのか?」
タケ「そうやで。もーこの話題は無しや。はい、しゅ~~~~~~~りょ~~~~~~~~
   で、話は変わるが今後はどうするん?」
リア「タケさんを助けるためには紋章を集めないといけないんでしょ?」
もょ「そうだな。リアちゃんもいるし3人でさがそうか。ククールたちにたよるひつようがなくなったしな。」
タケ「それならこれで決まりか。二人共ホンマにありがとう…今後もよろしゅうな!」

3人で談笑していると1人の女がやってきた。どー見てもオロオロしている………
一体何が起きたのか理解していないみたいだ。そいつは俺達に話しかけてきた。

 *「あんた達。ここがどこ何かわかるかい?」
リア「えっと、竜王の城の近くだよ。どうしたのお姉さん?」
 *「竜王の城!?何だいそれは?」
もょ「もしかして……いせかいからきたのか?」
 *「えっ!?」
もょ「このあたりはたいがいこのせかいにいるにんげんはしっているぞ。まったくしらないひとはいないんだ。」
 *「そうなのかい…弱ったね。まずはどこか街にでも行きたいね。」
リア「それなら近くにラダトームまたはリムルダールっていう街があるよ。」
 *「ありがとう……その前に金も貰おうか!」
リア「えっ!?」
女はいきなりナイフで脅してきた。

 *「金が無ければ何も出来ないからねぇ……あんた達には恨みが無いが――――――拒んだら刺すよ。」

もょもともリアも戦闘態勢に入ったが咄嗟に止める事にした。
 タケ「待てぇ!!」
もょ・リア「えっ!?」
 タケ「金が要るんだろ?100Gくれてやる。」
俺は金を女に渡した。
 *「キップがいい男だね。一体どうしちまったんだい?」
タケ「フン。俺の気まぐれだ。その代わりにアンタがこの世界で見た事や聞いた事、全ての情報を話して貰おうか。」
 *「取引かい?いいよ。金も貰ったし。あんた達位の細身の男とほっかむりをかぶった女がこの先モンスター達に襲われているよ。」
リア「ええっ!」

間違いなくサマルとムーンだ。

 *「助けるのであればさっさと行ってやりな。じゃないとあの二人は死んでしまうからねぇ。」
タケ「サンキュー!恩にきるぜ!でも俺は……」
リア「急ごう!お兄ちゃんとムーンさんが危ない!!」
もょ「そうだな。いまはたすけにいくぞ!」

さすがにこの情況では拒否は出来ず、俺達はサマル達の元に向かった。

サマルとムーンがマンイーターや泥人形達と戦っているのだがどうも様子がおかしい。
ムーンの得意な呪文が唱えられないみたいだしサマルも相変わらず腰が引けてまともな攻撃が出来ていない。

ムーン「くっ…こんな奴らごときに手こずるなんて…サマル!!しっかりしなさいよ!」
サマル「で、でも泥人形達の不思議な踊りの影響で魔法力が無くなっているよ!」
ムーン「うるさいわね!言い訳は無用なのだわ!!」
サマル「こんな時に……もょ達がいれば……」
ムーン「あ、あいつらがいなくても私達だけで乗り切らないといけないのだわ!!」

ムーンは相変わらず強情を張っている。

 タケ「…………あいつ(ムーン)はアホか!変に意地を張りやがってホンマに……
    しゃーないのう!もょ!俺の呪文で火炎斬りを出来る様にするから戦闘は任せていいか?」
 もょ「ああ!ここはおれにまかせてくれ。きっちりふたりをたすけるよ。いくぞ!リアちゃん!」
 リア「うん!」

もょもととリアがモンスター達に立ち向かっていった。

サマル「も、もょ…それにリアまで…」
ムーン「い、一体何しに来たのよ!」
 もょ「はなしはあとだ!いまはこいつらをやっつけるぞ!」

 リア「もょもとさん!まずは私に任せて!!え~~いっ!!ベギラマ!!」

リアから大きな火炎が繰り出して大半のモンスター達をやっつけたのだが血を吐いている。
まだ不慣れな証拠だ。

 もょ「だ、だいじょうぶか!?」
 リア「う、うん…」
 もょ「あとはおれがやるからまかせろ。いくぞ!かえんぎり!」

もょもとがモンスター達を勢い良く斬り込んで行った。火炎の影響がある御蔭かすんなりとモンスターを倒すことが出来た。

もょ「ふー。それにしてもまほうけんってすごいな。かなりらくにたおせたぞ。ちょっとやけどしてしまったけどな。」
タケ「しかし俺の場合と比べたら火炎の持続時間が短いな。」
もょ「おれがじゅもんをつかえないからじかんがみじかいとおもう。」
タケ「かもな。それより二人を手当てしてやれ。無事でよかった。」
もょ「よし、わかった。」

もょもと達はサマル、ムーンの手当てを始めた。

ムーン「ど、どうして助けに来たのよ!誰も助けろとは頼んでいないのだわ!!」
 タケ「大概にせえ!もょやリアちゃんに感謝するんやな。そうじゃないと誰がお前等など助けるか!ボケェ!!」
 もょ「ふたりともいいかげんにしろ!!けんかしているばあいじゃないだろう!!」
 タケ「す、すまねぇ……」
ムーン「ご、ごめんなさい……」
流石にマジギレしたもょもとには俺もムーンも少し竦み上がった。

 もょ「はなしをかわるがおれとタケ、リアちゃんはもんしょうをさがすことにするがふたりはどうする?」
サマル「ええっ!?どういう事だい?」
 もょ「おれたちとわかれてハーゴンをたおしにいくのはかまわない。しかしいまのままでは
    ハーゴンどころかドルマゲスすらおれたちはたおすことができない。いまはちからをあわせるときなんだ。」
ムーン「………………確かに現実問題はそれが最善策なのだわ。」
サマル「そ、それじゃあ………」
ムーン「仕方がないのだわ。サマル。確かに今の私達だけじゃ無駄死にするだけだわ。
    タケがいるのは気に食わないだけど。」

こいつは………もう、あきれて何も言えへん…しかし回復呪文が使えない俺達にとっても
欠点が塞がる訳だからここは我慢して妥協するか。

 もょ「それならきまりだ!タケもリアちゃんもそれでいいだろ。」
 リア「…………………………うん。」
 タケ「成り行きやし、しゃーないわ…………お前に従うよ。もょ。」

ムーン「何か文句あるのならハッキリいいなさいよ!!」
 タケ「はいはい。こんなに見苦しい馬鹿女は俺の世界でもめったにおらへんわ。これだけ言っといてやるわ!
     『思い込む』という事は何よりも『恐ろしい』事や。
    しかも自分の能力や才能を優れたものと過信している時はさらに始末が悪いしな。
    その場合、我が身だけではなく回りの仲間にも迷惑をかける事になるんや!
    後、お前がアホ過ぎて反論する気にもならへん。」

ムーン「フ、フン!!何よ!!え、偉そうな事ばっかり言って……」

ムーンが反論したが流石に欠点を突かれたらしく無理に反論した感じだった。

 タケ「あっそ。もう終了な。キリが無いから。もょ。話は変わるが今から紋章探しか?」
 もょ「ああ。もんしょうをそろえることができたらせいれいルビスにあえるからな。それにタケもじったいかするかもしれない。」
サマル「そ、そうするのが今後の計画なんだね………?」

サマルがビビリながら発言するのは無理もない。
 タケ「今は仲良くしようや。言っておくがこっちから仕掛けることは無いから安心せえ。」
サマル「し、信用してもいいのかい?」
 タケ「勿論や。ただし、そっちから仕掛けてきたら………………確実に殺すで。ええな?」

サマルは震えながら頷いた。

もょ「よし。じょあもんしょうさがしにいくとするか。」

もょもと&タケ
Lv.18
HP: 56/130
MP: 0/  9
E鋼の剣 E鋼の鎧 E鉄兜 錆びた剣
特技 共通技:チェンジ
もょもと専用:隼斬り・魔人斬り・ドラゴン斬り
  タケ専用:かすみ二段・強撃・ゾンビ斬り・大防御・メラ
       火炎斬り

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