目覚め8回目 ちゅんちゅん。ちゅん。ばさばさばさ。 まぶしい。ここはどこだろう。 「うわーくっせえ。ホームレスだぜ。」「ここは公共の公園だってんの。でてけっつうの。聞いてるのか」 声の主はとても若い。きっとまだ学生だ。悪くすると小学生かもしれない。複数いる。耳を引っ張られた。 私が若いとき、大人や、政治や、世間とか、そんな物を小馬鹿にしていたことがあった。そのためにたくさんの人を傷つけたかもしれない。 それでも、知らないことはとても気楽だった。あのときが一番楽しかった。 自分たちの世界だけだったにしても、あのとき私は特別で、高貴ともとれる、選ばれた人間だった。お互いそう思ってくれた友達もいたはずだった。 その状態がどれだけ恵まれた環境で維持されていたことか。そんなことは私たちの知ることではなかった。 その当たり前のはずの環境がおかしくなったのはいつからだったろう。私の周りには友達がいなくなっていた。 彼らは表面だけ、群れがほしかっただけ、だ。僕だけがはだかの王様。裸を意識していなかったのは私だけだったのか?人とはなんて狡猾なんだ。 無駄に助長された誇りだけが残り、今でも私を苦しめる。私は何だ?何かがおかしいこんなはずはない。 大人になって私は、どうも普段通りではうまくいかないのだということに気づいてきた。いつもとちがう。不安。恐怖。 そうしていつのまにか愚劣なはずの人間に頭を下げることだけを覚えていた。 私は人生の半分で肯定してきた事を捨て去りおれることで生き延びてしまった。私に残った物は何だ?私は何だ?知りたくない。 切実な思い。あのころに戻りたい。誰もが私を必要とする世界に。 「しかとこいてんじゃねーよ」がん 彼らの長い長い大演説を、私は無視してしまったようだ。だけど、私は君たちと同じようなことを考えていたんだよ。 「おまえらはな社会のゴミなんだよ。だから俺が片付けてやるよ。ありがたく思え?おまえなんかが殺されても誰も悲しまねえの。」 バットが見える。きっと金属製だ。・・・だってすごく重くていたqい。「ごっごめ、」あ。殺されるかもな。 がんっ。